【連載】あいてぃのある職場日記(12年秋)
2012.10.05
「Smart or Smarty?」
わが家のリビングにあるテレビはブラウン管タイプである。
数年前からやれ液晶だ、プラズマだと騒がれていたが、まだまだぜんぜん壊れそうにないし、そもそもブラウン管のほうがぜんぜんきれいだったから買い換えることもせず、今も使っている。
もはや「薄型テレビ」という言葉自体が死語になりつつあるが、わが家のリビングの中心には今しばらくブラウン管テレビが居座ることになるだろう。
携帯電話もいわゆるガラケーを使っている。こっちが電車の中で携帯をいじっていると、スマホユーザは「まだガラケーなんか使ってるのか」気取りでこれ見よがしに人差し指をせっせと動かしたりしているが、両手を使ってチマチマとキーボードを打っている姿はお世辞にもスマートとは言えず、電話とメールぐらいしか使わないものにとっては必要性を感じない。
スカイツリーなんて登りたいと思わない。
トイ・ストーリー・マニアに並ぶのなんてもってのほか。
タニタ食堂もわが家の粗食よりよっぽど高カロリーだ。
とはいえ、そんな私でもここ最近はスマホでFacebook いじったりタブレットを使いこなしたりしている自分を想像してみたりする。
スマートなビジネスマンか、チマチマした機械オンチか…。
想像するまでもないか。
いや、私のようなスマーティーな機械オンチが一番スマートかもしれない。
世中渉(よのなか・わたる)
著者プロフィール:メーカーに入社27年目の元営業職。
出世はおまけと割り切りつつも、上司と部下に挟まれて迷い多き日々をおくっている中年風中間管理職。