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第1回 自社都合をやめて3C分析からはじめる!

2021.07.18


第1回 自社都合をやめて3C分析からはじめる!

執筆:サクセシオ 小笠原富美子氏

きれいにできたホームページ。にもかからずよくある残念なケースが、自社の事業・組織やサービス、商品の説明をしてしまうというものです。

筆者は公的支援機関で「ホームページから問い合わせが来ない」、「ホームページから注文がこない」というご相談を多数受けてきましたが、8割以上がこのケースです。

もちろん、自社の事業に関する説明は必要です。大事なのは説明の視点です。情報発信が自社都合になっていませんか。

例えば、製造業の場合、自社を紹介するために、

  • 製造1部、製造2部などの組織名
  • 保有している機械・設備

を書き連ねるケース。さらに、
設計から製造まで「あらゆるものに対応します」という、なんでもできますという具体的な記載がないケースも多くみられます。

凡庸なWebページの一例

イメージ例

あなたが顧客だとして、この会社に発注したらなにができるか、すぐにわかるでしょうか。

顧客の視点で見たときに欲しい情報がみつかる内容や説明にすることが大切です。顧客が知りたいのは「自分が求めていること、探している役割に対応してくれるか」「自社が困っている課題分野を解決してくれるか」。ベネフィットがすぐにわかるように構成・表現します。

 

望ましい例

上記の製造業ケースでは、

  • 顧客の業種・業態別に具体的にどのような分野の製造ができるか、
  • 対応できる材料
  • 対応できる加工方法

などを記載するということになります。

イメージ例

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では、顧客視点で記載するにはどのように準備していけばよいでしょうか。
そのときに行ってほしいのが、3C分析です。

 

Web戦略に欠かせない3C分析とは

3C分析とは、Customer(市場・顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)の3​つの頭文字を取ったものです。

  • Customer → 顧客ニーズ
  • Company → 自社の強み

ととらえ、まずこの2つのCの設定を明確にします。

その後、Competitor:実際の競合の状況を調査し、3Cの重なる部分を言語化します。

3C分析=(Customer顧客ニーズ×Company自社の強み)×Competitor競合分析

上記の例では、

  • Customer:(顧客ニーズ)
    • 顧客はどういった加工がしたいのか
    • どういった材料を求めているか
    • 市場のニーズはあるか などを定義
  • Company:(自社の強み)
    • 自社の得意とする技術、対応できる技術を定義

これらを「USP(Unique Selling Proposition:自社が持つ独特の強み)」として言語化し、適切に定義できるかどうかで、成果は大きく変わってきます。

 

Customerの捉え方

一般的には、3CのCustomerは「顧客・市場」と表現されることが多いですが、筆者はCustomerを「顧客ニーズ」ととらえています。

顧客層や市場が同じでも、ここの企業が求めている内容は様々であるからです。

またホームページは、ネット検索で見つけてもらうことが重要です。探してもらいやすくするSEO対策において、検索ワードには顧客が探したいもの、調べたいもの、すなわちニーズが入力されます。

検索窓

したがってSEO対策では、USPをキーワードとして設定していきます。(連載の後の回で解説していきます。)
顧客のニーズと自社の独特の強みの抽出が大きなポイントになります。