第2回 「顧客は誰か」を定める手法を学ぶ
2022.05.19
第2回 「顧客は誰か」を定めるための手法を学ぶ
執筆・サクセシオ 小笠原富美子氏
前回は「 3C分析 」 をして3つのCの重なる部分を 「 USP Unique Selling Proposition :自社が持つ独特の強み)」として言語化し、適切に定義することを開設しました。
中でも、顧客のニーズ( Customer) と自社の独特の強み (Company)の抽出が大きなポイントになります。3C分析でUSP を定義し、 自社のコンセプトを決めたら、 次に行うのがSTP分析です。
●STP分析とは
STP分析は、S:セグメンテーション、T:ターゲティング、P:ポジショニングの頭文字をとったものです。
S:セグメンテーション(Segmentation) 顧客細分化し同じようなニーズをもったグループに分類
T:ターゲティング(Targeting)分類したグループの中で商品・サービスに合致するグループを選択
P: ポジショニング(Positioning) 選択した ターゲットに対する市場のポジションを明確にする
S:セグメンテーション → T:ターゲティング → P:ポジショニングの順に考えていきます。
1・セグメンテーション
Web戦略におけるセグメンテーションは、まず大きくBtoBビジネスかBtoCビジネスかの整理から始めます。そして顧客ニーズに加え、ニーズに対して求めるベネフィットなどを検討して、同じようなニーズを持つグループに分類していきます。
顧客ニーズを具体化し、市場(顧客)を絞る前提として、市場(顧客)を細分化してみます。こうすることで、顧客のニーズをより具体的に把握できます。
2・ターゲティング
細分化したセグメンテーションの中からどのセグメンテーションを市場(顧客)にするかを定義します。3C分析で設定したUSPをもとに価値を感じてもらえる顧客(ターゲティング)のセグメンテーションを選択します。
3・ポジショニング
選択したターゲットに対する市場のポジションを明確にし、戦略を立てます。2つの指標を決め、自社、他社のポジションを俯瞰し、同じ市場における自社のポジションを明確にします。
――――<事例紹介>――――
住宅リフォーム関連資材を販売する会社の場合
BtoBの場合はプロ仕様の関連部品が必要ですし、BtoCの場合、初心者でも使いやすい部品が必要になります。ターゲティングにより、品揃え、ロット、購入プロセス、提供方法などが変わります。
BtoBビジネスの会社が、そのままの商品・サービスをBtoC で展開しようとして、サービス内容がずれてしまう例はよくあります。