基幹業務もクラウドを選択肢に! パッケージの使いやすさを踏襲できるサービス
2017年春号 2017.02.06
システムの運用やメンテナンスに手間を取られることなく、ネット環境があれば場所や時間を選ばず利用できるクラウドサービス。
当初は信頼性やセキュリティ面でのマイナスイメージが先行していたが、法人向けのしっかりしたサービスが数多く登場したことで不安も払拭され、最近では会計や在庫管理など基幹業務システムをクラウドへ移行する企業も増えてきている。
累計56万社への導入実績を誇るオービックビジネスコンサルタント(OBC)も基幹業務パッケージ「奉行シリーズ」でクラウド対応版の提供を開始した。
クラウドの選択肢を充実“一括提供”モデルも用意
中堅・中小企業向けの「奉行10」では、ニーズに合わせて柔軟なクラウド環境の構築・運用ができるよう、①パブリッククラウドモデルである「奉行10クラウド」、② オールインワンモデルの「OBCクラウドサービス」の2種類が用意されている。
①はパブリッククラウドサービス上で「奉行10」を利用するモデル。「Microsoft Azure」や「Amazon Web Service」など7社のクラウドサービスをサポート(今後拡充予定)しており、社内の既存システムやIT化できていない業務なども含めた統合的なクラウド活用が可能。
②は、「奉行10」と専用クラウド環境の構築・運用・サポートをOBCが一括して提供するもので、運用をワンストップで外部に任せたいという企業に適している。
いずれのモデルも年額課金で、①は奉行10の利用料、②は奉行10の利用料にクラウド環境の構築・運用管理費を加算した金額となる。
小規模企業の事情を汲んだクラウド会計アプリも提供
OBCはさらに、従業員10名以下の小規模企業を対象としたシンプルで使いやすいパッケージ「奉行J」でも、1カ月あたり4980円(税抜、年払い)で“クラウド会計”を実現できる「奉行Jクラウド」をリリースした。パソコンやタブレットなどWindows端末にソフトをダウンロードし、クラウド上でデータ入力や管理を行う仕組み。
Windowsアプリケーションであるため、ブラウザから入力する会計ソフトに比べ高度な操作性と圧倒的なスピードで入力、集計処理、帳票出力を行える。アップロードした領収書を見ながらの取引入力や支払先情報をもとにした勘定科目自動表示、金融機関の入出金明細データからの仕訳自動起票など、経理業務経験が少なくても簡単・効率的に作業を進められる機能も充実している。
顧問の税理士や会計士などを招待できる「税務業務ライセンス」(1ID)を付属させたことも大きな特徴。専門家とリアルタイムにデータを共有し、同じ画面を見ながらアドバイスを受けられる。
OBCではマイナンバー収集・管理や年末調整、勤怠管理、営業見込管理など特定業務向けのクラウドサービスも提供し高い導入実績をあげている。同社によれば「これらサービスの採用をきっかけに基幹業務のクラウド化に目を向ける企業も少なくない」という。
クラウド上に各種システムを集約し、データを連携できれば、業務の効率化とともに、経営の見える化もスピードアップするはずだ。