「できたらいいな」の実現に向けて! フィールドトライアルやロボット活用事例を紹介
2017年 夏号 2017.06.08
あらゆるモノをインターネットにつなぎ、データ活用によって様々な付加価値を生み出すIoT(Internet of Things)。人手不足と言われるなか、新しい仕組みで業務効率化や品質管理、顧客サービス向上等々を実現する方法として注目されている。
ただ、業種や業務により、また工場内や屋外など多様な環境での幅広い活用が想定されるがゆえに、「自社のビジネスにどう活かせばよいか」「何からスタートすればよいか」と悩みがちだ。設置機器や通信方法、サーバー側のシステムなど検討する項目も多い。
無理なく導入して効果を上げるために、事前の相談や運用サポートをしっかり行ってくれるベンダーをパートナーに選びたい。
ここでは、すでにフィールドトライアルを実施しているNTT東日本のIoTに関する3つのサービスを紹介しよう。
多様な現場に入り一緒にトライアル IoTのパッケージ化を目指す──「かんたんIoT」
中小企業向けに手軽なIoT活用を実現すべく、現在、各地でトライアルを展開しているのが「かんたんIoT」である。
NTT東日本の強みであるブロードバンドサービスを活かし、カメラ映像や音声など大容量データをやり取りするIoT用途もカバーし、“設置のしやすさ”“手厚いサポート”を意識したパッケージ型サービスの提供を目指している。
具体的には、「フレッツ 光ネクスト」など光アクセスサービスとサポート付き簡単オフィスWi -Fiサービス「ギガらくWi -Fi」を組み合わせたネットワーク環境に加え、サポートサービスもセットして業種業態のニーズに寄り添う仕組みを提供する予定だ。
先行する農業分野をはじめ多様な業種でトライアル
- パートナーの協力を得て進めているトライアルは、
- 農業分野でのカメラやセンサーを活用した作業管理や生育管理
- 製造業における工場内の機器異常検知や稼働状況の見える化による改善活動支援
- 畜産業での家畜の生体監視による早期異常の発見
- ビル屋上の緑化事業における現場の遠隔監視や散水の自動制御
など、多種多様。個々の利用現場にNTT東日本の担当者が足を運び、導入から運用までを全面的にサポートしており、IoTと実作業を結びつけ、活用するノウハウの蓄積にもつなげている。
ここでは、農業分野の事例を2つ紹介しよう。
1つめは、山梨県山梨市、JAフルーツ山梨、バイオベンチャー企業のシナプテック、NTT東日本が手を組んだプロジェクト「アグリイノベーションLab」である。果樹栽培の盛んな同地域でICTを活用し農家への様々な支援を行うことを目的としており、その手始めに約10軒の農家においてカメラやセンサーによる栽培現場のデータ収集・分析をスタートさせた。
もう1つは、農業を会社として営む農業生産法人のアグリビジョン(山梨県北社市)である。トマトの栽培にIoTを導入するトライアルを開始し、①生産活動(作業者)の見える化、②生育状況(作物)の見える化に着手した。
①では、GPSの通信が遮られるビニールハウス内に配置した電波ビーコンで詳細な作業者の位置を捕捉。Wi -Fiで収集したデータを動線にして分析し、業務の標準化、生産コスト削減に結びつけている。②では、収穫用の台車に設置したカメラで栽培中のトマトの画像を撮影・解析。翌日の収穫量予測の実現を目指し、トライアルに取り組んでいる。
Wi-Fi 以外の通信手段にも対応してベストマッチを提供
これらトライアルでは、利用現場の通信手段としてWi -Fiを採用しつつ、その他のワイヤレスアクセス(LPWAなど)についてもニーズに合わせて対応することを視野に入れている。
IoTを手軽にスタートできる仕組みは導入の敷居を下げ、IoTによるビジネス機会も広げるだろう。
ビジネスユースで簡単導入を実現 安心サポート付き「ギガらくWi-Fi」
“安心・カンタン・すぐに使える”をキャッチフレーズとするNTT東日本のWi-Fiサービスが「ギガらくWi-Fi」である。
事前にヒアリングした内容に基づいてNTT東日本がアクセスポイントの設定を行うため、簡単な設置作業で利用開始できる。
アクセスポイント装置1台でパソコンやスマートフォンだけでなくカメラ、センサーを含む端末を50台(推奨)まで同時接続できる。
最新の無線規格IEEE802.11acに対応しているので、接続する端末を限定し、安心・安全な利用が可能。
ヘルプデスクによる問い合わせ対応やトラブルサポートなど、安心できる支援体制を整備している。
お問い合わせ先
- NTT東日本 セキュリティマーケティング事務局
- TEL: 0120-528-117
- E-mail: op.seminar@ml.east.ntt.co.jp