皆やめたい!?小口現金決済 仮払いもいらなくなる簡単な方法とは
2020年春号 2020.02.28
法人の小口決済を変える、新しいキャッシュレス決済
急な備品購入や外出先で発生する費用は、社員が立て替え、後で精算するケースが多いのではないだろうか。
担当者は、領収書を忘れず持ち帰り、社内で精算するまで気が抜けない。仮払いがなければ一時的とはいえ自分のお金を持ち出さねばならず、特に給料日近くは痛い。現金持ち出しが嫌で自分のクレジットカードで支払うと、「会社の備品購入でカードのポイントをためている。ずるい」など、別の従業員が不満を持ちかねない。
多店舗展開する企業などでは、本部から予算化された店舗ごとの経費を、月末に管理者が精算回収してまわり、負担になっているという話も耳にする。
小口現金決済は皆、減らしたい…
一方、総務・経理では、現金の準備・管理や精算業務、残金の照合といった緊張を強いられる業務が未だ続いている。働き方改革の推進で業務効率を上げようとしても、小口現金決済業務の時間は短縮できないのである。
一般のアンケート調査においても、「小口現金の精算処理をなるべく減らしたいですか」との質問に約85%が「そう思う」と回答している(冒頭のグラフ参照)。
キャッシュレス化には法人用クレジットカードを使う手もあるが、経費使い込みなどのリス
クもあり、躊躇してしまう。
ここに一石を投じたのが、法人向けキャッシュレス経費決済サービス「Bizプリカ」である。
サービスを提供するTOMOWEL Payment Service(トモウェルペイメントサービス)は、ICカードの製造も手掛ける共同印刷が出資した企業だ。
「Bizプリカ」はどのように小口現金決済を変えるのか。
プリペイドの安心感とクレジットカードの使い勝手
用いるのはマスターカードのマークがついた「Bizプリカ」。これは、“クレジットカードのような利便性を持つプリペイドカード”である。クレジットカードにあるような利用限度額ではなく、管理者がチャージした金額内で決済できるのが特徴だ。
利用にあたり、まず管理者が「Bizプリカ」ごとに利用可能金額(予算額)をチャージ。現金は不要で、オンラインの管理画面から金額を設定する。
担当者は、「Bizプリカ」で備品の購入等を行う。(マスターカード加盟店)。店頭での使い方は通常のクレジットカードと基本的には同じ。ただし利用可能額はチャージ残額分までとなる。
これで、立て替えや現金精算(小口現金や仮払金)が不要になる。さらに、総務・経理担当者や管理者は管理ページから利用状況をリアルタイムに把握できるので安心である。
また、同社は「経費精算ソフトや会計ソフトとの連携を強化する予定」と話している。システム連携が実現すれば、「Bizプリカ」で払った経費分は入力が不要になり、総務・経理部門の省力化は加速する。
個人生活に浸透しつつあるキャッシュレス。会社でも、残っていた小口現金精算をキャッシュレス化し生産性を向上させよう。現金取り扱いのリスクを減らせば、従業員満足度も上がるはずだ。