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繰返しのパソコン操作を自動化するRPA 費用や使い勝手が進化し「私たちのツール」に

2021年秋号 2021.10.12


数年前から、「パソコンの操作をするロボット」としてブームになったRPA。Robotic Process Automationの略で、ロボットによる作業プロセスの自動化を意味する。
例えば、「あるシステムからデータを取り出して別の資料を作り、メール添付して関係者に送信する」など、繰り返し行っている操作の手順を覚え、人の操作なしで実行してくれる、形のないソフトウェアロボットだ。
何をどのように実行してほしいのかは、自社の業務に合わせてRPAのシステム上で指定する(シナリオを作る、などと呼ばれる)ので、自由が利く点も特徴だ。
作業時間を削減し、業務時間を人がすべきことに有効活用できる。ただ、中小企業の導入においては一つ懸念があった。

それは、費用と削減時間とのバランスである。

RPAは事務作業をする人数が多いほどに年間の削減時間が大きくなる。大企業だと年間10万時間を超える削減の例も多数報告されている。
一方、中小規模の企業が月に約30時間、年間400時間程度削減できたとしても、RPAの利用料が年額100万円以上だと費用対効果に赤信号がつく。RPAを使ってみたいが、定型の事務作業量と費用を比べると導入に躊躇してしまう企業が多いというのが現状だった。
ここに一石を投じて「RPAの価格破壊」ともいえる現象を起こしているのが、SBI AntWorks Asia社の、「QueenBOT RPA」(クイーンボット)である。

無理ない費用だから小さな成果を重ねられる

「QueenBOT RPA」が注目される第一の理由は、年額30万円(税別)から始められる価格設定である。
作ったパソコンでしかロボットを動かせないデスクトップ型ではなく、サーバーで集中管理するスタイルをとる。集中管理型は業務を横断した一括管理で高いセキュリティレベルを確保できる一方で、費用が高額になりがちという弱点があった。

これに対し、同ツールでは管理ソフトは費用がかからない。ロボット作成ソフトは同時に開発するユーザー1人あたり12万円/年、ロボットの実行費用は、同時実行数×18万円である。つまり年額30万円から利用できるのだ。

仮に社内でロボットを3つ実行しても、実行時間が重なっていなければライセンスは1つで済む。
設定されたスケジュールに沿ってロボットを実行する「無人ロボット」にも対応するので、夜間や休日と業務時間内の実行をうまく組み合わせれば、最少のライセンスで活用できるだろう。
例えば「1日や1週間の売上データを集めて指標に沿って集計しグラフ化する」といった作業なら、勤務時間外に動かせる。
業務改革に「QueenBOT RPA」を活用した例として、自動車メーカーの発注書から仕様に記されたパーツを取り出し、部品別に整理して工場へ発注する作業をRPA化し、処理にかかる時間を50%削減した企業がある。
時間の削減に加えて、単調でミスをしやすい仕事で下がりがちだった現場の士気が改善されたのも、RPA導入による効果。

RPAの導入に際しては、「まず業務プロセスを整理して、標準化する必要があるので、導入まで通常業務以上の負担がかかる」という話もあり、なかなか前に進まない懸念がある。
「QueenBOT RPA」の費用感なら、現状業務を自動化してから標準化を考える、という発想の転換ができる。
まず、今の業務をそのままRPAで効率化し、捻出した時間を使って業務システムを改革、その後新しい課題にRPAを適用してさらに効率化…、とステップアップできる。

SBI AntWorks Asia社は、導入支援の実績に基づき、更にメリットを得られる使い方を提唱している。変化スピードが求められる今、使いながら改革レベルを上げられるRPAを、徹底的に使いこなしたい。