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【連載】基本をしっかり学ぶ!
Web戦略、よくある勘違いを成功手順

2022.05.19


「ホームページはもって当たり前」の時代になってきた。

デジタル化が加速しWebサイト活用にこれまで以上の期待が寄せられている。しかし、同時に「成果につながらない」と悩む声も多く耳にする。

一体どこに「勘違い」してしまい、「知っているべきなのに見落としていた知識」は何なのか。Webサイトを戦略的に活用するための多数のWeb集客を支援している小笠原富美子氏に、連載していただいた。(編集部)

著者紹介

合同会社サクセシオ 代表
小笠原富美子氏

小笠原富美子
中小企業診断士、ITコーディネータ
<プロフィール>
IT 企業でコンサルSE 分野に携わり、1995 年、IT コンサルタントとして独立。
ホームページ
などWeb 集客の相談が増え、延べ6000 件を支援。
経営視点を重視したWeb 集客に取り組
んでいる。
公的機関における支援実績は2年間で1300件・220 事業所を数える。

 

第1回 自社都合をやめて3C分析からはじめる!

第2回 「顧客は誰か」を定める手法を学ぶ


<連載にあたって 小笠原富美子氏へのインタビュー>

2021年秋に実施した、「Webサイト&ネットショップにありがちな勘違い」インタビューを転載します。(編集部)(敬称略)

 

─コロナ禍でWeb活用ニーズはさらに高まった印象です。

小笠原 これまでも売上増を目的としたWebサイト構築のご相談は頻繁にありましたが、コロナ禍においては、ネットショップの開設ニーズが高まりました。特に飲食店では、テイクアウトやレトルト品の販売などで来店者数の減少を補う挑戦が続きました。
小規模事業者であれば、「小規模事業者持続化補助金」が利用できるので、費用面でもサポートがあります。

 

─ネット販売は簡単にできるものなのでしょうか。

小笠原 今は「BASE」(https://thebase.in/)や「STORES」(https://stores
.jp/)に代表される、初期費用・月額固定費ゼロ、売上に応じて費用を支払うサービスが
あり、自作しやすくなりました。

 

─「自分でやる」ことが大事なのですか。

小笠原 店舗で陳列を変えたり値札を付け替えるのと同じです。サイトでもお客様の動向を見てすぐに対応したい。誰かに値札を変えてもらうのではなく、自社で更新できるかどうかは大事なポイントです。
実は、Webサイト活用においては、他にも「勘違い」で商機を逃しているもったいない例がたくさんあるのです。

─「勘違い」とはどのようなことですか。

小笠原 多いのは「Webサイト、ネットショップを作りさえすれば集客できる」という勘違い。店舗を構えたからといって売上は上がりませんよね。ご相談の8割が該当します。
「集客できないのは制作会社やホームページが悪い」という責任転嫁もしがちです。誰に何を売るためのお店なのか、十分吟味できているでしょうか。

 

─つまり、サイトデザインなどの前に事業戦略が必要ということでしょうか。

小笠原 そうです。お客様が何を求めているかを考え、自社ができることとの接点を見出すのが出発点です。

経営でよくいわれる3C分析─Customer(市場・顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)─にしっかり取り組んでからサイト制作を進めてほしいものです。
戦略の相談には、専門家や各種公的機関も、うまくご活用ください。

 

─Webサイトという魔法はない。企業側も努力し学ぶ姿勢が必要なのですね。

小笠原 コンサルの役割も「作るとき」のご相談に加え、サイトの運用フェーズでも一緒にデータ分析を行い、対応を考えるノウハウを共有することが、継続的な売上向上に欠かせないと実感しています。私自身、この部分の支援をとても大事にしています。